地図APIサービスなどで提供される地図は、著作権法で認められている著作物の一つです。誰でも自由に利用できるように見えるため著作権は発生しない、と考えている方も少なくないでしょう。
しかし、実際の地図は作成者によって表記方法が異なっており、創作物とみなされています。そのため著作権法で保護されており、無条件に利用できるわけではありません。地図APIサービスも同様で、利用条件に沿って活用する必要があります。
著作権は、自分または第三者が創作したもの(著作)に対して発生する権利の総称です。著作権法で保護されており、主に以下のようなものが当てはまります。
このほか、さまざまな創作物が著作権法で保護されています。地図も著作物に該当するものの一つであり、アナログ・デジタルに関わらず著作権法で保護されています。そのため、利用時は同法にのっとった適切な使用が求められます。
なお、法律の範囲を超えて地図データを利用した時は、著作権法違反に問われるリスクがあります。
もし地図の著作権を侵害してしまった場合、罰則を課せられるので注意しましょう。著作権法違反は罰則が重く、企業など法人による侵害行為は3億円以下の罰金と規定されています(2024年4月9日調査時点)。一方、個人で著作権を侵害した時は、10年以下の懲役や1,000万円以下の罰則が課せられます(同調査時点)。
また、著作権侵害の事実がSNSなどを通して広まると、自社の信用に影響する可能性も否定できません。場合によっては、コンプライアンスの問題へと発展するリスクもあります。
いずれにせよ、地図を利用する際は著作権を侵害しないように注意が必要です。コンプライアンスを守るためにも、適切な利用に努めましょう。
※参照元:e-Gov法令検索
(https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=345AC0000000048)
地図APIサービスを利用する際は、著作権侵害の防止に取り組むことが大切です、後々大きなトラブルにならないためにも、以下で挙げる対策を取り入れ、適正に利用しましょう。
地図APIサービスを導入する際は、必ず利用規約に目を通しましょう。無料・有料を問わず、地図APIサービスのほとんどは利用規約を定めています。
利用規約には、主に以下の内容が記載されていますので、しっかりとチェックする必要があります。
地図データやAPIを利用できる範囲や、ライセンス・許諾などについて記載されています。また、禁止事項と規約に違反した時の対応も書かれていますので、利用前に目を通しておきましょう。
規約通りに利用すれば、大半のケースにおいて著作権侵害を防止できます。反対に利用規約を無視した場合、地図APIサービス提供者から著作権侵害を指摘される可能性も否定できません。
地図データの二次利用については、細心の注意を払いましょう。著作物の二次利用は原則として著作者の許可を得る必要があります。無断使用した際は著作権侵害に問われるリスクがあるほか、権利者から賠償請求される可能性も否定はできません。
例えば以下の行為は二次利用とみなされるおそれがあります。
これは典型的な二次利用のパターンです。サービス提供者の許可なく地図データを他者に配布したり、利用規約を超えた範囲で使ったりすると、著作権侵害とみなされる可能性があります。
もし不明な点がある時はサービス提供者に確認し、必要に応じて許諾を取りましょう。
商用利用に制限がある地図APIサービスや、利用規約の範囲を超えてデータを利用したい時は、必ずサービス提供者・著作者の許可を取りましょう。許可なく利用した場合、利用料や賠償を請求される危険があります。
また、著作権法違反として罰せられるリスクもあるため、ライセンスや許諾を取得しておきましょう。
社員への周知にも力を入れましょう。地図APIサービスの使い方やライセンス、利用規約などについて共有するほか、著作権に関する意識改善・向上に務める必要があります。
地図APIの利用に関するルールやマニュアルを整備したり、必要に応じて研究したりするのもよいでしょう。
地図APIサービスを利用する際は、印刷許諾もチェックしておきましょう。利用規約の確認や著作権法にのっとった利用も大切ですが、印刷許諾があれば、地図をプリントアウトして利用できます。活用方法・範囲が広がりますので、しっかりと確認しておきましょう。
本メディアでは、地図APIサービスをお探しの方向けに、特徴の異なる3つの地図APIサービスをご紹介。地図の著作権をもつ会社のAPIサービスもご紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
【目的別】 おすすめの有料地図
APIサービス3選
について見る
一口に有料の地図APIといっても、サービスによって特徴や強みは異なります。また、適している用途も変わりますので、自社のニーズに見合ったサービスを導入しましょう。以下では、おすすめの有料地図APIサービスをご紹介します。
道路情報が必要な
事業・システム開発なら
MapFan APIでは、全国の道路をくまなく実装調査したデータを使用。
「車種別規制」「マップマッチング」「未来情報周辺検索」など、物流と相性の良い機能が充実したサービスです。
住宅地図を利用した
事業・システム開発なら
ZENRIN Maps APIは、古くから住宅地図事業に注力するゼンリンが提供。
建物に独自IDを付与し時系列で管理することが可能で、住宅関連の機能が充実したサービスです。
公共交通機関を使った
事業・システム開発なら
NAVITIME APIでは 、交通ルート検索や場所検索、乗換案内などの機能を提供。
徒歩や電車、バス、飛行機といった交通機関に関する機能が充実したサービスです。
【選定条件】
Googleで「地図 API」と検索し(2024年3月11日調査時点)、検索結果全ぺージに表示された会社の公式HP18社を調査。そのうち、以下の条件で有料版サービスを扱う3社を選定しています。
・MapFan API...調査した18社のうち唯一、地理空間データとツールを活用して問題を解決するリスト「世界の地理空間企業トップ100社」に選定(Global Top 100 GeospatialCompanies 2024)された企業。
・ZENRIN Maps API...調査した18社のうち、創業が1948年と最も古く、専門スタッフの現地調査により、住宅地図を更新し続ける企業
・NAVITIME API...調査した18社のうち、交通機関・ルート検索機能が最も多い企業